Grand Theft Auto V(GTAV)の警察プレイスクリプトMODであるLSPDFRの情報を日本語でまとめたものです。LSPDFRの導入、プレイ方法、関連プラグイン及びスクリプトなどについて解説していきます。



第二回ではPC版GTA3とMODとの話をした。
GTA3はMODを入れることを前提としたデザインではないために、有志制作のツールを使用しなければ導入ができない。
そのツールに慣れるまでの悪戦苦闘したことを述べた。
第三回は悪戦苦闘について、もう少し掘り下げてお話していこう。

コリジョン?なにそれ食えんの?

何と言ってもわかりづらかったのが、どのファイルがどんな役目を担っているか、互いにどう影響しあっているかを理解することだった。
ツールを使いこなすと言っても、それにはツールが担う仕事の内容を把握しない事には話にならない。
ツールが行っているのはファイルの差し替えなのだから、ファイルの役割を知る必要があったというわけだ。

このファイルの役割を理解すると言うのが当初は、つまりGTA3をやり始めた時の自分には難しかった。
GTAにおけるMODの導入は、出来上がったMODをポン付けするというよりは、システムに手を突っ込んで弄くる行為に近い。
当時はPCをやり初めて間もない時期でもあり、今よりも勘所が分かっていなかった、というのも根本原因の一つだろう。
そういったことから導入を誤り、ゲームでおかしな動作を引き起こし、悩むと言うことをしばしばやっていた。

最初に当たった壁は実車MODの導入。
GTAシリーズを購入したひとが真っ先にやる改変としては、今でも一般的なのではないだろうか。
自分も最初に手を付けたのがこれだったが、必要なファイルと導入作業を分かっていなかったことから、トラブルを引き起こしていたのだ。

GTA3で車MODを導入するにあたっては、主に以下のファイルを差し替える必要があった。

  • .dffファイル:3Dモデル(レンダリング)
  • .txdファイル:テクスチャ
  • .colファイル:当たり判定(collision:コリジョン、衝突)

.dffと.txdは拡張子は異なるものの、性質としては今と同じようなものなのでお分かり頂けるだろう。
当時のシステムで独特だったのは、独立した当たり判定ファイルが存在したことである。
「えっ?当たり判定が独立!?」と思った人も多いかも知れない。
詳細は海外サイトの解説記事に譲るが、ともかくこれを導入しないとモデルに合った当たり判定にはならなかった。
元々の車より大きいMODを入れれば、車両前後に当たり判定のない部分が存在してしまう。
逆に元々の車より小さい車をいれれば、なにもないはずの領域に当たり判定が存在することになる。
当時はそういう仕様だったのだ。

オリジナルの当たり判定に基づいた差し替えMODなら問題ないが、そうで無い場合は.colファイルも導入しなくてはならない。
管理人はこれを理解していなかった。
今にして思えば大した事ではないのだが、当時は無知だったこともあり「なんだこのファイルは?」と首を傾げていた。
良く分からないので当初は.colファイルを無視して導入してみたものの、当然の結果として車の当たり判定がおかしいものになる。
原因は自分にあるにも関わらず、無知にありがちな「俺はちゃんとやっているのにMODがおかしい」と考えてしまって余計に混乱…という具合。
やがて自分が悪いという事に気付き、国内外の解説サイトをあちこち調べ、ようやっと「これは当たり判定なんだ」と理解し導入するようになった。

これらに加えて、今日でもお馴染みであるハンドリングなど設定ファイルがあるので、車MODをまともに使えるようになるまで時間を要したと思う。

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タイヤ・ホイールも独立ファイル

どうにか車MODを導入できるようになった頃、ある事に気付いた。
「ホイールの表示がおかしい」
テクスチャが二重にかかった様な見た目になっているし、MOD紹介サイトにあるスクショと自分が使っている車ではホイールの見た目が違う。
このトラブルの原因も自分の導入作業にあったのだが、直接的にはDMagic Wheel MODを導入していなかったこと。
その根底にあるのは当時のホイールに関する仕様を理解していなかったことだ。
それにより必要な作業を怠った、というよりは必要な作業を分かっていなかったのである。

このあたりを説明する為に、当時のホイールについて簡単に説明しよう。
.dffや.txdに入っているデータは、車体の3Dモデルとそれに貼り付けるテクスチャのみで、ホイールのレンダリングやテクスチャは含まれていない。
ホイールはそれらとは別のファイルに複数のテクスチャと共に格納されている。
その上で、(確かハンドリングだったと思うが)システム設定ファイルで各車のホイールテクスチャとホイール径が決められ、この規定に基づいてホイールデータが各車に割り当てられていく。
車種毎に専用のホイールがあるわけではなく、用意されたパターンから各車への割り当てを決めていく仕様になっており、それらホイール関連データを格納する独立ファイルがあったわけだ。
ただ、GTA3〜GTASAまでのいわゆる「3D世代」のホイールは、今日の「HD世代」と比べれば玩具っぽい見た目のもの。
それらはオリジナルの車両であれば違和感もないのだが、実車MODとオジリナルホイールの組み合わせだと、当時としてもホイールだけが安っぽく浮いて見えるものだった。
例えるなら、トミカリミテッドの車体に普通のトミカのホイールを合わせたようなもの、と言えば良いだろうか。
よって実車MODの外観の質を高めていく上で、どうにかしてホイールもリアルなものにしたいという要求があった。
そこでMOD制作者が考え出したのが、「透明ホイールをパターンに追加し、車体の.dffと.txdにホイールのレンダリングとテクスチャを格納する」という対応策。
この透明ホイールを付け足すMODこそ、先述のDmagic Wheelなのである。

DMagic Wheelを導入すると、透明ホイールを実車MODが入った車に割り当てられるようになる。
透明なのだから、なにもしなければ空中に浮いたような見た目の車になるが、実車MOD側にはホイールのレンダリングとテクスチャが入っている。
この二つが読み込まれて一台の車として組み合わさると、「当たり判定のないリアルな外観だけのホイール + 見た目の無い物理的に存在するだけのホイール」になり、つまりはリアルなホイールを履いた車が出来上がるわけだ。
皮が.dffと.txdに、餡子がホイールデータ格納ファイルに入っており、ゲームで読み込むとお饅頭が完成するようなものだろう。
またこの方法だと、予め用意されたレンダリングやテクスチャのパターンからホイールを選ぶ必要がなく、実車MOD制作者は自由にホイールを決められる。
スポーツカーにはアルミホイール、パトカーには鉄チンホイールという具合に、自分のMODにあったホイールを使用できるのだ。
見た目の改善、制作者の自由度の向上、一粒で二度美味しいのがDMagic Wheeldなのである。

ここまで説明すればお分かりだろうが、管理人はDMagic Wheelを導入していなかった。
それにより、オリジナルのホイールがそのまま実車MODに割り当てられ、さらに実車MODに入っているリアルなホイールのレンダリグとテクスチャが表示されてしまった。
このことを理解して以降はDMagic Wheelを導入し、MOD制作者が意図した状態で遊ぶことができるようになった。

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そしてブーストがかかる

悪戦苦闘しつつもGTAでのMODのやり方を理解していった管理人。
一度経験を積めば勘所も徐々に分かるようになり、MODを次々と導入してハマっていく。
GTAVC、GTASAと新作が発表される度にPC版を買い求め、ゲーム本編と共にMODを使いまくるようになる。
やがてスクリプトMODを知るようになり、さらに泥沼に嵌っていく。

(続くかな)

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