Grand Theft Auto V(GTAV)の警察プレイスクリプトMODであるLSPDFRの情報を日本語でまとめたものです。LSPDFRの導入、プレイ方法、関連プラグイン及びスクリプトなどについて解説していきます。

LSPDFR+はAlbo1125氏制作の機能系プラグインで、警察活動に関わる様々な機能を追加、或いは本来の機能を改善するもの。
LSPDFRの魅力をさらに深めるものと言えるだろう。

LSPDFR+

インストールとフォルダ・ファイル構成

インストール

Albo1125プラグインの特徴も参照

Albo1125.common.dllRAGENativeUI.dllの二つの.dllファイルと、pluginsフォルダをゲームフォルダに置く。
RAGENativeUI.dllここを参照して最新のものを導入。
最新のものを導入済みであれば、残りのフォルダとファイルのみインストールする。

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フォルダとファイルの構成

ゲームフォルダ表示は割愛。

Albo1125.dll (Albo1125製のライブラリ)
RAGENativeUI.dll (RPHを使ったユーザーインターフェイス。メニュー表示などで使う)
plugins
  ┣ lspdfr
  ┣ LSPDFR+.dll (プラグイン本体)
  ┣ LSPDFR+.ini (構成設定)
  ┗ lspdfr+ (LSPDFRが使用する設定ファイルが格納されたフォルダ)
    ┗ offences (違反内容の設定ファイルが入ったフォルダ)
      ┣ American.xml (アメリカ式の法令と違反点数について設定したファイル)
      ┗ 罰金・罪状設定.xml (LSPDFR+に罰金と罪状を追加する.xmlファイル。PeterUCalloutsにはこれが添付されている)

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設定

構成設定

基本的な動作設定。
キーボードのキー指定記述についてはこちら、ゲームコントローラについてはこちらを参照のこと。

EnhancedPursuitAIEnabled=true
NPCパトカーの追跡時のAIを改善するかどうかの設定。
改善する場合はtrue、標準のままにする場合は"false"

AutoPursuitBackupEnabled=false
追跡が発生した場合、NPCパトカーが自動的に追跡に加わるかの設定。
"true"にすると、こちらの支援要請を待たずに他のパトカーが追跡に参加。
"false"にすると、こちらの要請に基づいてNPCパトカーが追跡に加わる。
自動的に加わるに設定すると、どんどん警察車両が増えて西部警察のようになってしまうので、これを防ぐためのもの。

OpenPursuitTacticsMenuKey=D1
OpenPursuitTacticsMenuModifierKey=None
NPCパトカーの追跡戦術を指示する、Pursuit Tactics Menu (追跡戦術メニュー)の開閉と修飾キー。
初期設定はテンキーじゃない方の1(Qの左上にある方)。

OpenTicketMenuKey=Q
OpenTicketMenuModifierKey=LShiftKey
違反切符メニューの表示及び修飾キーの設定。
初期設定は"左シフトキー+Q"
自動車を停車させた交通取締時以外で切符を交付するときはこちらを使う。
例えば歩行者に交付する場合、或いはパトカーの後部座席に座らせた被疑者に違反切符を交付するような場合が該当。
これを使うには相手が車に乗っているにせよ歩行者にせよ、その近くに自分がいる必要がある。

BringUpTrafficStopMenuKey=E
停車させた車の乗員に対する取締りメニューを開く時のキーの指定。

BringUpTrafficStopMenuControllerButton=DPadRight
上記と同じ内容だが、こちらはコントローラの操作ボタン指定。
初期設定では"十字キー右"でメニューが開く。

EnhancedTrafficStopsEnabled=true
改良型の交通取締り機能を使うかどうかの設定。
初期設定は機能を使うtrue、使わない場合はfalseに。

DefaultAutomaticAI=true
NPCパトカーの追跡戦術を、その時点で最も最適なものに自動設定するAutomatic AIを標準状態にするかの設定。
"true"では、Automatic AIを最初から選んだ状態になり、NPCパトカーはその時点で最善と思われる追跡方法を選ぶ。
"false"にした場合、Automatic AIを選びたければ先述のメニューを開いて手動で設定する。

EnablePoints=true
違反点数の機能を使用するかどうかの設定。
初期設定は使用する"true"、使用しない場合は"false"に。

MaxPoints=12
違反点数の最大値で、初期設定は12点。

PointsIncrementalStep=1
違反点数の加算方法の設定。
初期設定の"1"では1点ずつ加算されていく。
これを"2"に設定すると、違反点数は2点ずつ加算されていく。

FineCurrency=$
反則金の通貨単位の表記で、初期設定はドル。
British Policing Script(英警察をシミュレートするプラグイン)を導入していると自動的に£になる。

MaxFine=5000
罰金の最高額の設定で、初期設定は通貨単位とあわせて$5,000
これを引き上げ/引き下げる場合は数値を変える。


※これ以後の設定は、"British Policing Script"(イギリス警察スクリプト)では使用しない。当該MODには専用の交通取締や裁判所の機能が備わっている。
OpenCourtMenuKey=F9
OpenCourtMenuModifierKey=None
Court Menu (裁判所メニュー)を開く時のキーと修飾キー。

RealisticCourtDates=true
起訴手続きが始まるまでのゲーム内経過時間の設定。
trueに設定すると、逮捕した日から1〜4業務日後に起訴手続きが始まる。
falseに設定すると、1〜2分、つまり直ぐに起訴手続きが始まる。

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法令違反設定

Offenceフォルダに入っている.xmlファイルでは、法令違反と点数や反則金が規定されている。
MOD制作者が用意したものをそのまま使用するだけで差し支えないと思うが、どのような構文で規定しているかを一部を例示して説明しよう。

	<Offence>
		<name>Running A Stop Sign</name>
		<points>2</points>
		<fine>150</fine>
		<seizeVehicle>false</seizeVehicle>
		<offenceCategory>Traffic</offenceCategory>
	</Offence>

これは一時停止違反を規定したもの。
まず"<offence>"が個々の違反内容を規定する区切りで、この区切りの中で詳細を定める。
offenceは必要な分だけ改行して書いていく。
"<name>"は違反の名称(種類)であり、一時停止違反は"Running A Stop Sign"、直訳すると「一時停止標識を通過」という名称になっている。
"<points>"は違反点数の設定で、一時停止違反は2点。
"<fine>"は反則金で、一時停止違反は150。
ドルという単位はついていないが、それは構成設定の方で定める。
"<SeizeVehicle>"は自動車を押収できるかどうかの設定で、一時停止違反では"false"と規定されており押収はできない。
押収できる違反の場合はここを"true"に設定する。
"<offenceCategory>"は違反の分類で、一時停止違反は交通法違反なので"Traffic"とされている。
分類はメニューで違反内容を大別するのに使われ、ゲーム中にメニューを操作すれば分類を切り替えることができる。
これらを編集・追記する事で、違反内容を改変する事ができる。
改変の一例をあげてみよう


これは交通違反の種類を追加したもの。
上記が意味する違反は次の通り。


  • 制限速度を大きく下回る速度で通行するなどし、交通妨害をするもの
  • 公道での違法レース行為
  • 夜間無灯火

いずれもプラグインで追加されるイベント等で発生するもの。
違反内容をそれに合わせて改変する事で、行為に見合った違反切符や召喚状を交付する事ができる。

もう一つ、違反分類を追加するものも例示しよう。


これは薬物を所持(自動車内に置いて)して運転していた場合に交付する切符のもの。
元々はTrafficの分類だったが、先のように交通違反を追記したことで項目数が多くなってしまった。
そこでこの四つに関してはTraffic with Narcoticsという分類を新たに作った。
こうする事で分類が細分されるので、一分類あたりの項目数が多くなりすぎるのを防いでいる。

左の二つの画像が編集後の違反切符メニュー。
上の画像は追加した交通違反のもの。上記の説明のように追記を行うと項目が画像のように表示される。
下の画像は分類を変更した薬物所持運転。Traffic with Narcoticsという新たな項目に移動している。こちらも分類を編集する事で新たなものを追加する事ができる。

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操作

入力効果。
1Pursuit Tactics Menuの開閉。
E

(交通取締中のみ)
交通取締メニューの開閉。
Q+左シフト
(目の前に人がいる時)
違反切符メニューを開く。
Q+左シフト
(違反切符作成中)
切符作成を中断する。
Q+左シフト
(追跡中)
追跡戦術メニューを開く。
F9裁判所メニューを開く。
カーソルキーカーソルの移動。
Enterキー選択項目の実行。

何れも初期設定のもの。
Eを押して開く交通取締りメニューは車を停車させて運転手と話す時のもので、ここから違反切符を切ることができる。
もう一つのQ+左シフトで開く違反切符メニューは、それ以外の場合に違反切符を切る時に使う。
例えば逮捕した被疑者に対して切符を切るような場合。
違反切符の作成を実行するとプレイヤーキャラが書類を書くアニメーションをし始めるが、この時にもう一度Q+左シフトを押すと作業を中断できる。
アニメーション中は移動などの操作ができなくなるので、急にそれが必要になった時にはこれを押して作業を中断しよう。
NPCキャラやクーガーが突然襲ってきたような場合である。
追跡中のQ+左シフトは追跡戦術メニューを開くもので、NPC警官の追跡の仕方は追跡戦術に準じたものになる。

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改善・追加される主な機能

交通取締

  • 全ての乗員の身分証明確認ができる
  • 全ての乗員に対し降車などの指示をだせる
  • 違反内容に応じた事由を記すことができる
  • 事由に応じて違反点数や反則金が自動計算される
  • 運転手に対しアルコール摂取などについて質問することができる

追跡

  • 追跡戦術メニューの追加
  • AIを改善し、標準状態より無謀さを抑制する

裁判所

  • LSPDFR+に対応したプラグインと連動し、被疑者の刑事手続きが行える
  • Traffic Policerの薬物の運び屋のように、集めた証拠で量刑が変わるものもある

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裁判所

LSPDFR+の大きな特徴の一つは、裁判所が追加されること。
これに対応した事件の被疑者は裁判にかけられ、逮捕時の罪状や証拠に応じて量刑が決まる。
警察活動の深みを増す追加要素と言えるだろう。

ドラッグランナーの場合

Traffic Policerで追加されるドラッグランナー(Drug runner、薬物の運び屋)は、被疑者の逮捕後に行う証拠回収の回収率に応じて量刑が変わる。
回収率が100%であればVery High scale Drug Dealing(極めて大規模な薬物取引)で有罪となり、被告には長期の懲役刑が加えられる。取りこぼしが多ければ、その分だけ量刑は軽くなっていく。画像のような裁判所が映るようなものは、今のところはドラッグランナーだけのようだ。

その他の場合

ドラッグランナー以外で裁判所システムに対応した被疑者は、こちらの送検・審理一覧へと回される。画像は"Pending Result"(保留案件)というページで、逮捕された被疑者はまずこのリストに載る。リストから被疑者を選んで送検と審理手続きを行えば、罪状や証拠に応じて判決が下される。
こちらは"Result"(審理結果)のページ。送検と審理が行われた被告は、設定に基づいて審理が行われ、所定のゲーム内経過時間後に判決が出る。画像のSamantha Martinezの場合は飲酒による酩酊運転の罪で罰金$400、4ヶ月の免許停止処分が下っている。

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補足 〜DEAの薬物分類〜

薬物を所持(Possession)して運転していたものに切符を交付しようとすると、違反の種類名が"DEA Schedule (数字) Narcotics"という具合に分かれている。
DEA Scheduleとは連邦麻薬取締局(DEA)が規定する薬物分類(Schedule)のこと。
つまりメニューでどの分類の物を所持していたかを選ぶことになる。
ではDEAの薬物分類とはどうなっているのか、DEAの説明から引用して説明しよう。


  • スケジュール1
    現在医療用としての使用が認められておらず、且つ高い依存性があるもの。LSD、ヘロイン、大麻、エクスタシーなどが該当。
  • スケジュール2
    深刻な精神的・肉体的依存性の恐れがあるもの。メタンフェタミン、コカイン、リタリンなどが該当。
  • スケジュール3
    スケジュール1及び2程の依存性は認められないが、スケジュール4より依存に繋がる薬理効果が高いもの。ケタミン、アナボリックステロイド、テストステロンなどが該当。
  • スケジュール4
    依存性の低いもの。アルプラゾラム、ジアゼパムなどが該当。
  • スケジュール5
    スケジュール4より依存性が低く、下痢止めや咳止めなどで広く使用されているもの。プレガバリンなどが該当。

数字が小さいほど依存性が高く厳しく取締られるものであり、逆に5に近づくほど依存性は低く、また医薬品として使用され少量携行は合法となっていく。
尚、大麻がスケジュール1に該当していることに対し、「医療用使用は認められるのでは?」と思う人がいるかもしれない。
確かに幾つかの州で大麻の制限付き合法化が進めれているが、それは飽くまでその州に限った話。
DEAは連邦官庁なので州の規定とはまた別に定めており、厳密に言えは連邦レベルでは今でも大麻は非合法なのだ。
但し医療用大麻までを連邦官庁が取締るというわけではなく、州が認める範囲で大麻を栽培・使用する行為には介入しない*1
連邦レベルでは大麻は今でも法的に非合法だが、州が認めた範囲で連邦もそれを追認すると言う、少し捩れた運用になっている。
とは言えそれは合法とした州内に限ったものであり、また州境を超えて許可無く大麻を持ち出すのは非合法になる。

加えて大麻を吸引し薬理作用が効いている間に運転すれば、それは酩酊運転とされ厳しい罰則が課せられることもあり得る。
飲酒運転と同じようなものと考えて差し支えない。
アメリカの多くの州では飲酒運転にも厳しく、運転手が直ぐに飲める状態で酒類を車内に置くのも違法となりうる*2
薬理作用により酩酊状態になる薬物もまた同様と言えるだろう。

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