フォネティックコード(Phonetic alphabet)とは、無線でアルファベットを個別に読み上げる時に使う符号のこと。
アルファベットをただ読み上げただけでは、例えば
Bと
Eなどを聞き間違えることもありえる。
そこで各アルファベットに、その文字を頭文字とする符号を割り振っている。
Aを"Alfa"、
Bを"Bravo"と呼ぶNATOや国際民間航空機関のそれが有名だろう。
アメリカの警察や消防でも同様のものが使われているが、符号が軍や航空におけるそれとは異なっている。
ロスサントス市警察(LSPD)のモデルとなった、ロサンゼルス市警察(LAPD)のマニュアルの一節から引用しよう。
該当個所は
"Volume 4 Line Procedures 120.30 "ASSOCIATION OF PUBLIC SAFETY COMMUNICATION OFFICERS (APCO) CODE WORD LIST"である。
A | Adam | N | Nora |
---|
B | Boy | O | Ocean |
---|
C | Charles | P | Paul |
---|
D | David | Q | Queen |
---|
E | Edward | R | Robert |
---|
F | Frank | S | Sam |
---|
G | George | T | Tom |
---|
H | Henry | U | Union |
---|
I | Ida | V | Victor |
---|
J | John | W | William |
---|
K | King | X | Xray |
---|
L | Lincoln | Y | Young |
---|
M | Mary | Z | Zebra |
---|
LAPDマニュアルの項目名でもわかるが、この符号を定めたのは
公共安全機関通信指令員協会(APCO)。
APCOは、警察や消防など公共安全機関の通信部門において、緊急通報の受理係やディスパッチャーとして働く通信指令員の団体。
よって全米の警察や消防で概ね同じものが使われているが、
Cを"Charlie"、
Bを"Baker"にしている場合もある。