ライブラリとは、異なるアプリケーションで共有する汎用性の高いプログラムを格納した、いわばアプリケーションの土台となるソフトウェア。
GTA5のMODユーザーにとっては、LSPDFRの必要動作環境であるRAGE Plugin Hook、様々なスクリプトMODが利用しているScript Hook Vなどがお馴染みだろう。
こういったライブラリは機能に応じて他にもあるのだが、それらの導入にあたっては注意を用するものもある。
例えば
RAGE Native UI(以下、RNUIと表記)。
これはRPHを使用するプラグインにおいて、ゲームとは異なる独自のユーザーインターフェイス(UI)を使用できるようにするライブラリである。
ダウンロードしたプラグインの中に
RAGENativeUI.dllというファイルが入っているのを見た人は多いだろうが、それがRNUIのファイル。
事件系ミッションでは独自のメニューを使用するものが多くあるが(
PeterUCalloutsなど)、ああいったものを動かすのにRNUIが使用されている。
容易にUIを追加できる利便性から、様々なプラグインで利用されているRNUI。
だが導入にあたって注意をしなければ、ユーザーにとっては予期しないトラブルを招くこともある。
もっとも可能性が高いのは、プラグインにとって合わないバージョンのRNUIを上書きしてしまうことだ。
プラグインを導入する作業で考えてみよう。
最も簡単な導入方法は、関連ファイルとフォルダを丸ごとコピーして、ゲームフォルダに配置するものである。
一気に全てのファイルが所定の場所に収まるので容易であり、このサイトでも基本的には丸ごとコピーでの導入を勧めている。
ただ、コピー元のファイル群にRNUIが含まれていたら、そして既に自分のゲームフォルダにRNUIがあったらどうなるだろうか?。
当然のことだが、コピーして後から置いたRNUIで、先にあったRNUIを上書きしてしまう。
二つRNUIのバージョンが異なっている場合、後から入れたほうのバージョンに変わってしまうのだ。
合わないバージョンの上書きはこの時に発生しやすい。
プラグインに同梱されているRNUIは、そのプラグインが適合したバージョンのものになっている。
v1.3適合であれば、そのRAGENativeUI.dllが同梱されているという具合。
丸ごとコピー導入をすると、それがゲームに導入されることになる。
しかしもっと新しいバージョンのRNUI、例えばv1.5.1.0に適合したプラグインが既に導入されていたらどうなるだろう?。
v1.5.1.0のRNUIは、v1.3にダウングレードされてしまうわけだ。
すると先に入っていたプラグインはバージョン不適合から、メニューが開けなくなるといったトラブルが起こりうる。
対策としてはRAGENativeUI.dllが同梱されていた場合、必ずバージョンを確認すること。
右クリックでプロパティを開き、詳細タブを見れば確認することができる。
またマウスカーソルのオーバーレイでもバージョン情報が表示される。
自分が導入済みのものより古いRNUIが同梱されている場合、それを除き残りのファイル・フォルダを導入するのが良いだろう。
但し、RNUIはバージョンが新しければ良いというものではない、というのも悩ましいところ。
例えばv1.6は、一個前のv1.5.1.0とは仕様がかなり変わっており、いずれかに対応したプラグインのUIは互換性が無いこともある。
つまり前者に適合したプラグインは後者では動かないのは勿論のこと、後者に適合したプラグインもまた前者では動かない。
導入したいプラグインが二者に分かれていた場合、どちらかを優先してどちらかは諦めることになる。
| ゲーム中に開くプラグインの独自メニューはRNUIを使用しているものが多い(左上)。メニューだけでなく、様々な情報を表示する画面でもRNUIが使われている(左下)。 |
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