LSPD:First Response まとめサイト - backup.xml
.metaファイルの編集にはnotepad++などのプログラム用テキストエディタを使用の事

全てのLSPDFRプレイヤーが共通して使用している応援部隊設定は、LSPDFRの"backup.xml"で規定されているもの。
時に助けられ、時に助け、大体はプレイヤーにパトカーで突進して来る、頼もしい応援部隊の仲間達。
彼らの出現設定などについて定めているのがこのファイルとなる。
ここではbackup.xmlの編集について説明していく。

以降はdispatch.metaの場合と同じく、テキストエディタで当該ファイルを開き、見比べながら読み進める事をオススメする。

目次

構文の階層

backup.xmlの書式はdispatch.metaのそれと似たような感じではあるが、階層と設定内容に違いがある。
まず階層についてだが、次のような構成になっている。


0:バックアップユニット設定構文の開始と終わり
┗┳ 1:部隊種別 (バックアップメニューに表示されるもの)
 ┗┳ 2:出現地域
  ┗┳ 3:車両セット
   ┣━ 4:車両モデルとPEDモデル
   ┗━ 5:出現するPEDの最小/最大人数


0は構文全体の始まりと終わりのことなので説明は省く。

1の部隊種別とはメニューに表示される種類の事。
"LOCAL PATROL"(LSPDやLSSD)、"STATE PATROL"(SAHP)と表示されるアレである。
このインデントが事実上の一番手前にあるということは、応援部隊は種別毎にまず区切り、その詳細をその下で定めているということ。
「応援部隊の設定は部隊種別ごとに」とまずは覚えよう。

2の出現地域とは、車両セットが現れる地域の事。
部隊種別と車両セットの間に出現地域がある、つまり同一種別の部隊は、出現地域毎に車両セットを定めるということ。
dispatch.metaでは車両セットの中に出現地域の異なるものを組みこんでいたが、こっちは地域毎に車両セットを定めるのである。
「各種部隊は地域毎に車両セットを組む」と覚えておけば大丈夫だろう。

3は車両セット(VehicleSets)の区切り。
2の地域内では、どんな警官が、どんな乗り物に乗ってやってくるのか。
それを記す4をこの中に記述するのである。

4は車両セットの中身。
使用する車、それに乗るPEDを記す。
詳細は後述するが、構文の意味合い自体はdispatch.metaと同じなものの、確率設定の仕方がそれとは異なっている。
「その地域で応援にやってくる人と車」と覚えておけば、大丈夫だ問題ない。

5は出現するPEDの最小/最低人数。
出現するPEDはその設定の範囲内で調整され、両方同じ数値にすると人数を固定できる。
例えばバイクのように一人乗りの乗り物であれば、数値を両方とも1にする。

以上が階層についての大まかな説明になる。
これを踏まえ構文を見ていこう。

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構文と設定 〜 ロスサントス市内の場合 〜

では実際の構文を引用し確認して行く。
該当個所は36行目〜56行目、ロスサントス市内のパトロール隊について設定した部分である。


構文の中に"<! -- (メッセージ) -->""という記述があるが、これは設定の内容と方法についての説明でありプログラム構文ではない。
御覧の通り階層で述べたような構造になっていて、その中で"<VehiclSet>"が組まれている。
セットの中身は車両がpolice、police2、police3の三種類。
PEDはLSPDの男性警官と女性警官となっている。

このセットの中身
policepolice2police3
s_m_y_cop_01
s_f_y_cop_01

この構文の意味するところは、LSPDの男性・女性警官のPEDがpolice、police2、police3のいずれかに乗って駆け付けてくるということ。
設定地域がLS市内であることから、事実上はLSPDパトロール隊の応援部隊編成を記したものと言えるだろう。
これをdispatch.metaと同じような方法でセットを編集して改変できるのだが、次に述べるような幾つかの留意点がある。
そこだけ気を付けて作業を進めよう。

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<vehicle>

dispatch.metaと同じように、車のモデル名はvehicles.metaなどで用いるのと同じもの。
また同じ名前を繰り返し記述することで、出現確率を調整できるのもdispatch.metaと同じである。
backup.xmlの場合は"livery""extra"の記述を加える事で、応援部隊で出現する車両のペイントとエクストラを固定できる。
例えば次のような記述をしたとしよう。

<Vehicle livery="1" extra_10="true">police</Vehicle>

すると応援として出現するpolice(ポリス・クルーザー)は、1番目のペイントと10番目のエクストラが施されて登場する。
MOD車両は複数のペイントと車体部品が用意されているものが多い。
もしその中に「このペイントを使いたい」「必ずこの部品を装備させたい」ものがあるのなら、上記のような記述でペイントと塗装を指定する。
ペイントやエクストラの番号はOpenIVで中身をみるか、若しくはトレイナーを使って確認しておこう。
もしそれらの指定が無い場合は、応援車両のペイントや装備はランダム設定になる。

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<Ped>

PEDの記述もdispatch.metaと同じようなものだが、出現確率の設定が事なる。
こちらは繰り返し記述ではなく数値で調整するようになっている。
先ほどの構文の記述を見てみよう。
<Ped chance="80">s_m_y_cop_01</Ped>
<Ped chance="20">s_f_y_cop_01</Ped>

"chance"というのが確率設定で、この場合は男性警官は80%、女性警官は20%の確率で登場する。
確率設定が無い場合はランダムでどちらかのPEDが使用される。
注意点は合計値が"100"を超えようにする事。

またPEDの衣装やテクスチャを予め指定して置く事も可能である。
"<StatePolice>""police4""policeb"に乗車する"s_m_y_hwaycop_01"(ハイウェイパトロール隊員)の設定を見てみよう。

"police4" (覆面クルーザー)
<Ped comp_shirt="1" comp_decals="1" comp_pants="1" helmet="False">s_m_y_hwaycop_01</Ped>

"policeb" (白バイ)
<Ped comp_shirt="1" comp_decals="1" comp_pants="0" prop_head="0" helmet="True">s_m_y_hwaycop_01</Ped>

"comp_"はコンポーネンツ、つまり服装のモデルを指定すると言う意味。
テクスチャを指定する場合は"tex_"という記述になり、同一コンポーネンツに複数のテクスチャが割り当てられている場合はこれで指定できる。
"shirt"はシャツ、"decals"は袖のワッペン(hwaycopは警察章)、"pants"はズボン、"head"は頭部の意味。
指定できるコンポーネンツの表記は、構文8〜10行目に説明文があるのでそちらを参照のこと。
モデル指定の後に"1""0"の値が指定されているが、これはコンポーネンツ番号。
"helmet"の部分はヘルメットを着用するかどうかの指定で、値が"false"なら着用しないで登場し、"True"ならpedprops.rpfの中に入っているヘルメットを必ず着用する。
指定のない部分はランデム設定となる。
"policeb"に乗るs_m_y_hwaycop_01の仕様"police4"に乗る仕様のもの
上の二枚の画像はpolicebとpolice4、それぞれのhwaycopの仕様をOpenIVで再現したもの。
白バイ隊員はモーターサイクル用のズボンとブーツを着用した下肢、パトカー乗務員はスラックスと革靴の下肢になっている。
ちなみに上記のPEDはMODのものになっており、ゲーム標準のモデルではない。

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<NumPeds>

これは一度に登場するPEDの人数。
先ほどのLS市内の設定は次のようになっている。

<NumPeds min="1" max="2" />

"min"は最小、"max"は最大人数。
この場合は最小で1人、最大で二人が一回の応援で出現すると言う意味。
既に述べたが、必ず一定の人数を出現させる場合は両方とも同じ値にする。

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設定の変更例

これらを踏まえて変更を行っていく。
自分の場合はsheriff3hwaycarhwaycar2の計3台の追加車両を登場させる事が主目的である。

ロスサントス郡及びブレイン郡のパトロール隊

先ずはパトロール隊の市外地域の設定。
保安官代理がsheriff3を使えるように設定を変更する。
該当個所は"<LocalPatrol>""<LosSantosCounty>""<BlaineCounty>"の構文。
管理人は両郡を同じ設定にしたので、ブレイン郡の部分のみを引用する。


変更点はsheriff3を加え、繰り返し記述で確率操作した所。
sheriffは40%、sheriff2も40%、sheriff3は20%の確率で使用される。
PEDの設定はそのままだが、出現人数は1人とした。
管理人は両郡を同じ設定にしたが、もしブレイン郡保安官事務所を新たに規定するような改変を加えるのなら、ここには別の記述が必要となる。

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サンアンドレアス・ハイウェイパトロール

ハイウェイパトロールの変更は以下の通り。
LS市内、ロスサントス郡、ブレイン郡で全て同一の内容になっている。


元々"police4"が割り当てられていたところを、"hwaycar""hwaycar2"に変更した。
確率も操作し、hwaycarは1/3、hwaycar2は2/3に設定している。
パトカー乗務員は最大2名に設定されていたが、これを1名固定とした。
その他の設定はそのままである。

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polmavのペイント

polmavにAS350のMODを導入し、ペイント2にSAHPのものが入っている。
そこでlivery指定を行い、ブレイン郡ではSAHP塗装のpolmav(AS350)が出現するように変更した。


"<Vehicle livery="2">"にしたことでブレイン郡に出現するpolmavには2のペイント、つまりSAHP塗装が施されて出現するというわけだ。

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他にも変更の必要が・・・

LSPDFR標準の応援部隊設定のみを使用するならこれで完了である。
だがCustom BackupAutomatic Roadblocksを使用しているのなら、これだけでは足りない。
これらの追加プラグインは独自の設定ファイルを持っているからだ。
追加プラグインの設定変更についてはCustomBackup.xmlAR.CarPacks.xmlの記事を参照のこと。

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