LSPD:First Response まとめサイト - dispatch.meta
.metaファイルの編集にはnotepad++などのプログラム用テキストエディタを使用の事

ここではdispatch.metaの設定について解説して行く。
dispatch.metaは通常プレイの手配時に、警察がどう行動するかについての設定が書かれたファイル。
警察が使用する車両、それに乗るNPC警官、どの地域でどの機関・部隊が展開するのかが定められている。
普段のプレイ時にワラワラと沸いてくる警官達、彼らの動きを司っているわけだ。
また救急や消防の出場もこのファイルで規定されており、ついでに言うとバイカーギャングなんかもこれの設定でプレイヤーを「手配」してくる。
Dispatchには警察や消防の指令室、運送会社やタクシー会社の配車係という意味があるので、名前通りの機能を担っていると言えるだろう。

但しdispatch.metaが定められるのは、通常プレイにおける警察の行動のみ。
LSPDFRプレイ中の応援部隊の動作設定については、LSPDFR及び各プラグインの設定ファイル(.iniとか,xmlとか)が担っており、dispatch.metaは関係がない。
それらプラグインの設定変更については、車両MODとプラグイン設定の項目を参照のこと。

目次

カスタマイズするとどうなる?動画で確認

とりあえずdispatch.metaを改変すればどんな感じになるのかを、次の動画で確認して頂こう。
改変例1
改変例2
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お分かり頂けただろうか?。
hwaycarなどの追加車両に乗り、警官達が管理人を追いかけてきた。
dispatch.metaの設定を変えれば、既存の車両と同じように追加車両が手配時に使用される。

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dispatch.metaの場所

お目当てのdispatch.metaは次の場所にある。

"\update\update.rpf\common\data\dispatch.meta\"

dispach.metaををOpenIVでどこかに出力・保存し、それをテキストエディタ(しつこいがプログラム用のものがオススメ)で開こう。
これ以降の解説はdipatch.metaと付き合わせながら読む事をオススメする。

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車両をグループ化 〜 vehiclesets 〜

まずは157行目〜414行目の”<vehiclesets>〜</vehiclesets>”の解説から。
vehiclesetsは名前の通りの意味で、追跡に使われる車両をグループ化してセットにしたもの。
手配そのものの設定は443行目以降の”<WantedResponses>”でされており、追跡で使われる車両を設定する記述もある。
但し車両モデル名をそこに直接書くのではない。
先にvehiclesetsを作っておき、そのセットを手配設定に書きこむようになっているのだ。
例えて言えば次のようなイメージになるだろう。

車両セットを作る
Aセット(パトカーAと警官A) Bセット(パトカーBと警官A) Cセット(パトカーBと警官Aとスパイクベルト) Dセット(装甲車とSWAT隊員)
 ↓
手配設定にセットを用いる
手配レベル1:Aセット レベル2:A、B、Cセット レベル3:A、B、C、Dセット…

手配設定に直接車両モデルを書きこむとややこしいから、先に車を纏めてセットを作っておき、これを手配設定で使うということだろう。
よって車両MODを追加するなどし、新たに手配で使用したい車がある場合は、まずはveiclesetsの項目でセットに組みこむ。
そしてそれを"WantedResponses"で組み合わせて、展開する部隊を決めていくわけだ。

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vehiclesets設定の概要

vehiclesets設定の仕方については、おおまかに説明すると次のようになる。
  1. セットでは車両、乗員、出現場所、スパイクベルトを設定する。
  2. 1の組み合わせを"<Item>"として扱う。
  3. Itemは出現場所を設定することで、スポーンされる地域を限定できる。
  4. 一つのセットに複数のItemを設定できる。
  5. 異なるItemを組み合わせた幾つものセットを作っておき、それを"WantedResponse"で手配度毎に組み合わせて設定する。

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これが1つのセット 〜 <vehicle> 〜

では各セットの中身はどうなっているのだろうか。
構文を見てみよう。


これは一番最初に設定されている車両セットの"POLICE_CAR"
自分が手配を受けた時に沸いてくるパトカーの群れ、あれをまとめたものがこのセットとなる。
上記の意味をざっくり言うとこういうことである。

軍事基地周辺では軍の4輪駆動車に乗った兵隊がやってきて、
郊外ではシェリフクルーザーに乗った保安官代理が来て、
後はVapd Interceptorに乗ったLSPDの警官が来る

なんでそういう意味になるのかを理解する為に、各構文・段落の意味を知って置こう。


<VehicleSets>:車両セット全体の区切り。この中で各セットを組んでいく。
 ┗ <Vehicle>:一つのセットの区切り。この中で以下の項目を記述していく。
   ┣ <Name>:セットの名前。手配設定で車両セットを指示するのに使う。
   ┗ <ConditionalVehicleSets>:全てのItemはこの中に入るようにしよう。
     ┗ <Item>:車両と乗員の組み合わせをこの中に書きこむ。
       ┣ <ZoneType>:そのItemを特定の地域にだけ出現させたい場合はここで指定する。ゾーン指定がない場合、Itemはマップ全域で登場する。
       ┣ <vehiclemodels>:使用する車両をこの中に書きこむ。
       ┃ ┗ <Vehicle>:車両モデルの指定。何台もある場合は改行して全部書きこむ。
       ┗ <PedModels>:乗員をこの中に書きこむ。
         ┗ <Ped>:乗員モデルの指定。何種類もある場合は改行して全部書きこむ。


このような記述で一つのセットを規定している。
セットは他にいくつもあり、SWATと四輪駆動車を組み合わせた"SWAT_JEEP"セットや、スパイクベルトのロードブロックを展開する"POLICE_ROAD_BLOCK_SPIKE_STRIP"セットなど様々。

よって「この車両を追跡部隊に加えたい」とか「この人物モデルを乗員にしたい」という時は基本的にここに書き足す。
ただし、場合によっては既存のセットを流用せず、新たなセットを追記した方が簡単なこともある。
それぞれの場合について、さらに細かく説明していく。

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既存のセットに車両を付け足す

セットに車両を付け足す場合
管理人の場合は、"VEHICLE_RESPONSE_COUNTRYSIDE""sheriff2""sheriff3"を付け足した。
改変後の記述は次のようになっている。


"<vehiclemodels>"の中に"sheriff2""sheriff3"が付け加えられた。
先ほどの改変例1の動画において、保安官代理が使用していたシボレー・タホがsheriff2ダッジ・チャレンジャーがsheriff3になっている。
sheriff2は既存車種ではあるが、POLICE_CARの車両セットには含まれていなかったので書き足した。
sheriff3は追加した車両MODであり、全くの新規追加となる。
また"<PedModels>"には女性の保安官代理(S_M_Y_Sheriff_01)を書き足した。
元々の設定だと男性のみがパトカーで追跡してくるが、これで女性も追跡してくるようになっている。

同じ車種を繰り返し記述しているのは出現確率を操作するため。
この場合は5台分の記述があり、そのうち2台はsheriff、2台はsheriff2、1台はsheriff3。
それにより、sherifとsheriff2はそれぞれ2/5(40%)の確率で出現、sheriff3は1/5(20%)の確率で出現するようになる。
ブレイン郡のあたりで逃げ回っている時、保安官代理は概ねSheriff又はSheriff2でやってきて、たまにSheriff3がやってくるという具合。
乗員も同じであり、2/3(60%+)の確率で男性が、1/3(30%+)の確率で女性が乗るようにした。

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新たなセットを作る

管理人はSAHP用に"hwaycar""hwaycar2"を追加インストールしたので、これも追跡に加わるようにしたかった。
そこでこれらには新たな車両セットを作ることで対応した。
以下が構文である。


他のセットを丸コピペし中身だけ変えている。
セット名は分かりやすく"SAHP"にした。
車両モデルはもちろんhwaycarとhwaycar2で、2/3でhwaycar2、1/3でhwaycarが出現するようにした。
乗員はハイウェイパトロール隊員の"S_M_Y_Hwaycop_01"になっている。

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手配の設定 〜 <WantedResponses> 〜

車両セットを設定し終えたら、次は手配の設定を確認しよう。
該当個所はdispatch.metaの443行目から609行目。
といっても、先述のsheriff3のような既存セットに車両を追加しただけなら、ここの作業は必要がない。
その車両セットは既に設定がされているからだ。
一方でSAHPのように新たなセットを組んだ場合は、自分で設定を記述しなければならない。
難しい作業ではないので落ち着いて作業しよう。

手配設定の概要

手配の設定はおおまかに言えば、次のような記述になっている。
  1. レベル1〜5の手配度毎に設定する。
  2. レベル毎に出現する追跡部隊を"<Item>"として記述し設定している。
  3. 各レベルは車両、海上、航空、ロードブロックなど複数のItemを組み合わせられる。
  4. 各Itemの設定には"vehiclesets"を使う。

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手配設定の例 〜 ★★★★☆ 〜

では具体的に構文を見ていこう。
ここでは手配度1の場合を例示する。


各構文・段落の意味は次の通り。

  • <WantedLevel1>〜</WantedLevel1>:手配度の区切り。"<WantedLevel5>"まである。
  • <DispatchServices>〜</DispatchServices>:この中に全てのItemを記述する。
  • <Item>〜</Item>:出現させたい追跡部隊(Item)をこの中にまとめる。
    • <DispatchType>名前</DispatchType>:このItemの名前。dispatch.metaの冒頭に記された出現設定で使う。
    • <NumPedsToSpawn value="n"/>:一度にスポーンされるPEDの数だと思うが、管理人には詳細は分からない。
    • <DispatchVehicleSets>〜</DispatchVehicleSets>:この中に車両セットを書く。
      • <Dispatch>車両セット名</Dispatch>:車両セット名を書く。複数のセットを設定する場合は改行して全部書く。

構文の構造としてはvehiclesetsと同じようなもの。
そして手配度1の設定の意味するところはこういうことである。

"POLICE_CAR" と "POLICE_BOAT" のセットを使って、警察が自分を追跡してくる。

これ以後も手配度5まで設定が続くが、要はSWATなど強力なPEDや装甲車を含む車両セットや、ロードブロックの車両セットが使用されるようになるということ。
そう考えれば、別段に難しい設定ではないことがご理解頂けるだろう。

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自分で作った車両セットを組み入れる

では自分で作った車両セットを、手配設定に組み入れてみよう。
先ほどと同じ手配度1の構文を例示すると。


"DT_PoliceAutomobile""SAHP"が加わっただけ。
つまり新たな車両セットを作るような場合でも、vehiclesetsと合わせて考えても比較的簡単な作業で追跡部隊を編集できるということである。

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