Grand Theft Auto V(GTAV)の警察プレイスクリプトMODであるLSPDFRの情報を日本語でまとめたものです。LSPDFRの導入、プレイ方法、関連プラグイン及びスクリプトなどについて解説していきます。

車両MODを導入するには二つの方法がある。
一つは既存の車両をMODで置き換えるもの、もう一つはMODを新規追加するもの。
いずれもOpenIVやテキストエディターを使用し、少し気をつければ導入そのものは簡単だ。
ただ同じ作業をするにしても、さらに少しの工夫をする事でよりラクに導入し使用する事ができる。
ここでは導入する上でのちょっとした工夫について説明していく。

車の置き換えは最新パッチに追加

あなたが既存の車と置き換える目的で車MODをダウンロードしたとしよう。
それを解凍してreadmeを読んだ時、インストール方法として次の様な説明を読んだ事はないだろうか?

"中に入っているファイルを、最新のdlc.rpfのvehicles.rpfに追加する"

dlc.rpfはゲームのアップデートで追加されるもので、中に追加データや修正データが格納されている。
その中に入っているvehicles.rpfは、追加車両や修正車両のデータが格納されたもの。
上記の説明は「最新パッチに車両MODを追加しろ」と言う意味。
なぜそれを勧めるのか?理由は手っ取り早くて確実だから。
別の言い方をすると「MODの車を入れたのにゲームで出て来ない」というトラブルが起きない方法と言える。
なぜそうなるかを順を追って説明していこう。

後述するdlclistの優先順位も参照のこと

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優先される修正データ

まずdlc.rpfに入っている修正データについて説明しよう。
アップデートで新規追加になった車種を除き、車両のレンダリング及びテクスチャのデータはx64e.rpfに格納されている。
police、police2、police3、sheriff、sheriff2など、LSPDFRプレイヤーにとってお馴染みの車種もそうだ。
ゲームは起動する際にこれらを読み込み、ナンチャラ.metaやホニャララ.ymtの規定に則って車を出現させていく。

しかしx64e.rpfに入っている既存車種であっても、そこのデータが使用されない場合がある。
それはアップデートで追加されたdlc.rpfに修正データがある場合。
システムは元々あるデータを無視し、修正データをゲームに反映させるのだ。
車種によっては複数回のアップデートが行われているが、その際には最新の修正データが使用される。
x64e.rpfや古い修正データは、ローカルディスク上には存在するものの、ゲームでは活用されない死蔵データということになる。

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MODを古いデータと入れ換えると

巷で良く聞く「MODを入れ換えたのに元の車が出てきます、ファイル名は合っているのにです」という話。
これは死蔵データと置き換えてしまっているのが原因だ。

先述の通り、システムは最新の修正データをゲームに反映させる。
その状態で死蔵データとMODを置き換えたらどうなるだろうか?。
システムはMODを死蔵データだと判断するのでそれを使用せず、最新の修正データをゲームに登場させる。
つまり改変が反映されていないというよりは、修正データが使用され、死蔵データと置き換えたMODは無視されているというのが正しい。
この時に登場する車は置き換えた元々の車なのではなく、それの修正データとして追加されているものなのだ。
さらに複数回のアップデートが行われている車種の場合、古い修正データも無視される。
つまり古いパッチに入れてしまうと同じ現象が起きてしまう。

車両MODを既存のデータと置き換える際は、死蔵データと置き換えないようにするのが基本となる。

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MODを最新パッチに入れた場合

では最新パッチに追加するとどうなるのだろうか?。
この場合、システムはMODのデータを修正データと同様に扱い、既存のものより優先してゲームに反映させる。
そのパッチに当該車両の修正データがあるかどうかは関係ない。
「その車種のデータのうち、最も新しいパッチに入っているデータを反映する」のがシステムの処理だからだ。

もちろん、置き換えたい車の最新修正データを探し出し、それと直接置き換えても同じ効果は得られる。
但しその場合、どのパッチのvehicles.rpfにその車が入っているのか、探す手間も生じてしまう。
うっかり古いパッチの死蔵データと置き換えたら、またやり直しになってしまうだろう。
最新パッチに追加すればこういった手間が省け、確実にMODと置き換えることができる。
一番手っ取り早く確実な方法なので、その方法を勧めるMOD制作者がいるわけだ。

ちなみに後から追加されたパッチにその車種の修正データが入っていた場合は、既に入れてあるものは当然ながら死蔵データになる。
その際には最新パッチにもう一度MODをインストールしよう。

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注意点

このように車両MODを最新パッチに導入するのは便利なのだが、一点だけ注意すべきことがある。
それは一つのvehicles.rpfにいくつもの車両MODを集中導入した場合、ゲームがクラッシュ或いはフリーズしやすくなること。
よって上記のやり方を踏まえつつも、導入したい車両が複数ある場合は複数のパッチに分散導入した方が良い。
この方法を取った場合でも、それより新しいパッチに修正データが入っていないのであれば、これまで述べてきた事と同じ効果が得られる。

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ブランクのdlc.rpfを利用する

車両を追加するのであれば、ブランク(空)のdlc.rpfを利用して追加すると言う手もある。
Darkmyer氏のCustom Cars DLCが典型だが、これはデータが入っていない新たなdlc.rpfを導入し、そこに好みの車を追加するというもの。
dlc.rpfを新たに追加し車両MODを導入する方法は、実車系MODではしばしば使われている。
各種.metaファイルや車両レンダリング/テクスチャファイルが導入済みのdlc.rpfを追加し、dlclist.xmlファイルを書き直してゲームに読み込ませる方法が一般的だ。
警察車両MODに関しては今のところそのようなMODは見かけないが、空のdlc.rpfを利用すればこれと同等の効果が得られるわけだ。

具体的な方法は車両の追加K-9ユニットのカスタマイズの記事を参考にして欲しい。
導入先が空のdlc.rpfというだけで、基本的なやり方は公式のdlc.rpfに導入する場合と同じである。

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MODのdlc.rpfを使った非公式アップデート

これらの手法を用いれば、非公式ながら公式のアップデートと同じような事も行うことができる。
MOD車両を更新する、オリジナルの設定ファイルを更新する、などといったことだ。
一例として、先述Custom Cars DLCを用いて管理人が行った方法をご紹介しよう。
このdlc.rpfはMODで非公式なものなのだが、それでも以下のように行えば、公式のアップデートと同じような効果が得られる。

準備 〜dlclistでの優先順位〜

最初にupdate.rpfに含まれるdlclist.xmlを開き、非公式アップデートで使うdlc.rpfの優先順位を確認しておこう。
ゲームはこのリストでレンダリング/テクスチャや設定ファイルの適用優先順位を確認している。
大まかなイメージを言えば、新旧の順位を確認した上で、同じデータがあれば新しい方を優先して読み込むというもの。
その大元の優先順位を教えているのがdlclist.xmlなのである。

左の画像は管理人が使用しているdlclistの内容。dlclistに記述されるdlc.rpfは、上にいくほど古く下に行くほど新しい。つまり同じデータに関しては、下に位置するdlc.rpfに入ってるものが優先してゲームに反映される。リストにある各dlc.rpfは下二つを除いて全て公式のもので、その中でCustom Cars DLCを意味する"customcars"の記述位置は下から2番目。よって同じデータに関しては、上に並んでいる公式dlc.rpfのデータよりも優先されることになる。

dlclistで導入先となるdlc.rpfの優先順位を確認し、以下の作業を行っていく。

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MOD車両を更新

現在のフリートでもご紹介したCVPI(police)とFPIS(police3)。
これらはLA Pack (ELS)に含まれるMODなのだが、先日v1.6にアップデートされ、各車は細部が作りこまれて格好良くなったのだ。
管理人は当然ながらMODをアップデート行ったのだが、それにあたってはCustom Cars DLCを利用することにした。

左の画像はCustom Cars DLCのdlc.rpfの中身。御覧の通りpoliceとpolice3としてCVPIとFPISのレンダリング/テクスチャのファイルを導入している。いずれも本来は公式のdlc.rpfに含まれるものであり、管理人も最初の導入はそこにあるデータと置き換える手法を取った。だが同じ方法が面倒くさくて折角なのでCustom Carsへの導入を行ってみた。

先に述べたように、dlc.rpfの適用優先順位では公式のものよりCustom Carsが上。
よって公式のdlc.rpfに既にあるCVPIとFPISよりも、Custom Carsに入れたそれらの方が優先してゲームに反映される。
繰り返し述べている新旧の優先順位さえ間違わなければ、こういった手法で非公式アップデートをする事が可能なのだ。

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.meta(.ymt)ファイルの上書き変更

車MODを導入した際、しばしば書き変えなければならない各種.meta(.ymt)ファイル。
これにおいても非公式アップデートの手法を使えば、変更対象のデータを簡単に編集することができる。
特にオリジナルに含まれる.ymtファイルは環境によっては開く事も難しいので、.metaで上書き変更できれば便利だ。
ここではFPIS(police3)のヘッドライトのコロナ(拡散光)の変更を例にあげて説明していく。

police3として導入したFPIS。夜間でヘッドライトを点灯しており、正面左右に一つずつのコロナが見える。実はこれは設定ファイルを編集して変更したのもの。オリジナルのpolice3であるVapid Interceptorのコロナは左右二つずつなのだが、そのままではFPISとは合わないので設定ファイルを編集し変更した。
コロナの数を変えるにはcarvariations.meta
"lightSetting"を編集する。コロナの数そのものは
carcols.ymt"<Lights>"の部分に設定があり、番号で示される識別IDごとに、コロナの数や使用するライトのテクスチャなどが規定されている。carvariationsの各車種において設定されるのはどの識別IDのLight設定を使用するかである。

左の画像はCustom Carsに入っているcarvariations.metaに追記したpolice3の設定。赤枠で囲った部分がcarcols.ymtのライト識別IDを記述する部分で、"value="1""になっている。つまり識別ID"1"のライト設定をpolice3に適用すると言うことだ。このIDの設定ではヘッドライトのコロナが片側一つなので、ゲームで適用されると上の画像のような状態になる。

police3の本来の設定は"update.rpf\x64\data"内のcarvariations.ymtで記述されており、何もしなければこちらの設定が使用される。
一方で上記の方法をとると、dlclistに記載されたcustomcars内のcarvariations.metaにもpolice3の設定がある為、システムはこちらの方を「新しいもの」と認識し優先使用する。
それによって大元のファイルを編集しなくとも設定を変更できるわけだ。

ちなみに、もし大元のファイルを編集したいのであれば、carvariations.ymtを開いて編集しなくてはならない。
但し.ymtファイルは.metaと違ってそのまま開く事はできず、.xmlにファイルに変換するか、プログラム用テキストエディタの設定を弄って読み込む必要がある。
自力では難しい場合もあると思うのだが、carvariations.ymtとcarcols.ymtに関しては変換済みのファイルが配布されているので、それを利用すると良いだろう。


これらは拡張子こそ.ymtになっているが、プログラム用テキストエディタでは.xmlファイルと同じように開いて編集することができる。

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