Grand Theft Auto V(GTAV)の警察プレイスクリプトMODであるLSPDFRの情報を日本語でまとめたものです。LSPDFRの導入、プレイ方法、関連プラグイン及びスクリプトなどについて解説していきます。

Custom BackupはPNWParksFan氏が制作したLSPDFR用機能改善プラグイン。
LSPDFRの支援要請を改善し、さらに使いやすくするもの。
またBetter EMSとも連動させることができる。

Custom Backup

インストールとフォルダ・ファイル構成

インストール

AutoItX3〜.dllと名のついた3つのファイル、ParksTools.dllRAGENativeUI.dll、そしてPluginsフォルダをゲームフォルダに置く。

導入が終わったら、以下のフォルダとファイルの構成を参考に"\plugins\lspdfr\CustomBackup"フォルダを開く。
中には、支援部隊の動作設定が書かれた"RDE_CustomBackup.xml""Stock_CsutomBackup.xml"という二つの.xmlと、説明が書かれたテキストファイルの合計3ファイルが格納されている。
RDE若しくはStockのいずれか片方を選択し、選んだ方のファイル名をCustomBackup.xmlに変更する。
選ぶ基準は、Realism Dispatch Enhancedを導入している人はRDEの方を、導入していない人はStockの方にする。

フォルダとファイルの構成

ゲームフォルダ表記は割愛

AutoItX3.Assembly.dll (AutoItはプログラミング言語の一つで、それを用いた開発ソフトで使われたプログラム。そのアッセンブリのファイルがこれ。要は、管理人は何がなんだか分かってないということ)
AutoItX3.dll (同上)
AutoItX3_X64.dll (名前の雰囲気から察するに、64bit環境でプログラムを動かすための何かだろう)
ParksTools.dll (PNWParks製プラグインが共通して使うもの)
plugins
  ┗ lspdfr
    ┣ CustomBackupLocations.dll (プラグイン本体)
    ┣ CustomBackupLocations.ini (プラグインの構成設定)
    ┗ CustomBackups (支援部隊の動作設定が書かれた.xmlファイルを格納。インストールの項目も参照のこと)
      ┗ CustomBackup.xml(支援部隊の動作設定ファイル)

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構成設定

[Keybindings]

キーボードやコントローラの操作割り当て。
キーの割り当てはここ、コントローラのボタン割り当てはここを参照のこと。
CustomBackupMenuKey=Space
CustomBackupModifier=LControlKey
カスタムバックアップのメニューを開閉するキーの設定。
後述するように、本来のバックアップメニューにオーバーライドすることは可能だが、それとは別に開くことも出来る。
オーバーライドするなら同じキー割り当てでも構わないが、しない場合は別々のキーになるように設定しよう。

OverrideLSPDFRBackup=false
LSPDFR標準のバックアップメニューにオーバーライド(優先)してこちらが表示されるかの設定。
オーバーライドはtrue、優先権を同等にする場合はfalse
もし、カスタムバックアップメニュー表示のキーやボタンを標準のものと同じにしたのなら、必ずオーバーライドを設定しよう。
そうしなければ優先権が同等になってしまい、両方のメニューが同時に同じ場所に表示されてしまう。

CustomBackupControllerButton=DPadRight
CustomBackupControllerModifier=None
コントローラで開く時の操作。
設定における注意点はキーボードの割り当てと同じ。

DebugKey=D5
CustomBackup.xmlの構文を確認しデバッグを行う。

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[Backup]

ここで設定するのは、支援部隊の動作やメニュー表示について。
UseCustomCode2=true
UseCustomCode3=true
支援部隊がCode 2Code 3をそれぞれ使うかの設定。
使う場合はtrue、使わない場合はfalseに。
コードの意味はここを参照

PlayAudio=true
支援要請を出した際に、それに関する無線音声が流れるかの設定。
流す場合はtrue、流さない場合はfalse

Code2Response = ARRIVAL
支援部隊がCode 2でやってくる際の、警光灯やサイレンの使用に関する設定。
ARRIVALは両方使う。
LIGHTSは警光灯のみ使用し、サイレンは使わない。
NONEは何れも使わない。

UseArrestManager = true
Albo1125製プラグインのArrest Managerを使用しているかの設定。
使用している場合はtrue、使用していないのならfalseに。

SuspectTransportMainMenu = false
逮捕した被疑者の移送要請を、メインメニューの中に表示するか、それともオプション扱いサブメニューに表示するかの設定。
メインメニュー内に表示する場合はtrue、サブメニューに表示する場合はfalseに。

UseBetterEMS = true
同じ制作者によるBetter EMSを使用しているかの設定。
使用している場合はtrue、使用していない場合はfalseに。
Better EMSを導入した上でtrueにすると、バックアップメニューのAmbulanceの要請を行った時、
救急出場はBetter EMSの動作設定に準じた「救急車+ファーストレスポンダー」で行われる。

ZoneInfo = true
バックアップメニューにZone Infoという項目が表示され、現在地の地域名を確認できるようにするかの設定。
確認したい場合はtrue、不要な場合はfalse
Zone InfoはCustomBackup.xmlを自分で編集する際に、地域名を把握するのに役立つ。
支援部隊の動作には直接的には影響がない。

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[Cleanup]

この項目では、出動・出場した支援部隊の撤収について設定を行う。
DismissDistance = 250
支援で派遣されてきた人物から、プレイヤーが何メートル離れたら撤収するかの設定。
初期設定は250、つまり250mになっている。

DismissTime = 30
撤収が始まるまでの時間を秒数で設定する。
支援部隊は派遣された場所で、交通取締や被疑者の制圧と言った状況が発生しなかった場合、設定された秒数後に自動的に撤収を開始する。
初期設定は30、つまり30秒であり、この間に何も無ければ自動的に撤収すると言う意味。
ここを0に設定すると支援要員は現場に留まり続け、プレイヤーとの距離がDismissDistanceの設定値だけ離れた時にのみ撤収を行う。

WaitToDismissUntilPulloverFinished = true
プレイヤーが交通取締を行うにあたって警察の支援部隊を呼んだ際、その取締りが終了するまで警察官が現場に留まるかどうかの設定。
trueだと取締が終わるまで待つ。
falseでは取締の状況に関わらず、DismissTimeの設定値などに基づき撤収を開始する。
特に事情がない限りは、初期設定のtrueにしておく方が良い。
尚、取締の相手方が逃走を開始した場合には、支援の警察官は自動的に追跡に参加する。
また被疑者が銃を取り出し抵抗した場合には、自動的に応戦してくれる。

[Weapons]

ここでは支援部隊の警察官が携行する武器について設定する。
StandardIssue = WEAPON_PISTOL
基本的な武器について設定するもので、標準設定はピストル。
推奨されているのは拳銃類で、ピストルやコンバットピストル(WEAPON_COMBATPISTOL)などが良いらしい。
武器名を書く時はweapons.metaに書かれているものを用いる。

DrawMethod = RANDOM
警察官が武器を取り出す際、どの武器を選択するかの設定。
RANDOMの場合、警察官は手持ちの武器からランダムに選んで取り出す。
BESTに設定すると、ゲームのシステムが最適と考えたものを選ぶらしい。

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[Debug]

構成設定の一番下に書かれている項目だが、「ここは変更しないこと」と書かれているので、弄らない方が良い。

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CustomBackup.xml

CustomBackup.xmlは応援部隊を設定しているファイル。
詳しい解説はCustomBackup.xmlの記事を参照のこと。

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バックアップメニュー

ゲーム内で表示されるバックアップメニューは次のようなもの。

Code 2 / Code 3

Code 2及びCode 3の支援要請メニューで、白い文字が呼び出しを行えるもの、灰色はできないもの。Code 2とCode 3の切替えはResponse Typeを選び、カーソルキー左右で切り替える。
緊急性のあるCode 3と、緊急性の低いCode 2では呼び出せる部隊が異なるのが分かる。SWATはCode 3のみで呼び出せることが可能。State PatrolPolice Bikeの違いは、使用される警察車両と部隊種別の違い。前者は"s_m_y_hwaycop_01"(ハイウェイパトロールのPED)が使用する車両がランダムで選ばれる。通常は白バイか覆面パトカーだが、SAHP用のパトカーMODを追加していた場合はそれも使用する。後者は白バイ限定の特別応援部隊で、CustomBackup.xmlで設定されたPED(初期設定はhwaycop_01)でやってくる。
設定の詳細はCustomBackup.xmlの記事を参照。

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Additional Options

メインメニューのAdditional Optionsを実行すると、これらのサブメニューが表示される。やはりCode 2とCode 3では選べるものに違いがあり、Code 2ではRiot Truckを選ぶことが出来ない。また、設定で"SuspectTransportMainMenu = false"にしてあると、被疑者移送要請はここから行うことになる。

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Pursuit

Pursuitは被疑者追跡時にのみ表示されるもの。航空支援の要請が可能となり、救急出場要請はできない。

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実施例

「ディスパッチより全ユニット、サンディ海岸で偽装警察官の通報有り
 付近の対応可能なユニットは応答されたし」


「1-X-18、サンディ海岸了解」

警察官になりたかったのに適わなかったのか、それとも他人を脅すのに都合が良いからなのか。まぁ動機は色々だろうが、ともかく警察官に成りすます奴は現に存在する。ゲームでは物足りないのだろうか?。被服やバッジ、身分詐称等により、自身が司法警察職員であると他人に誤認にさせた者は、州刑法第538条(d)の規定により郡刑務所に6ヶ月以下の懲役、若しくは$2,000以下の罰金、或いはその両方となる。そこまでしてなってみたいものなのか、現にその身分にあるブラント巡査には良く分からない。ともかく偽警官という事案が発生した以上、それに対処するのは本物の法執行官である彼の仕事だ。交通取締の任務を一時切り上げ、ブラント巡査は通報者のいる現場へと向かった。
「これか」

ブラント巡査は被害者の証言に合致した手配車両を見つけた。次の獲物を物色していたのか、サンディ海岸周辺を「パトロール」していたのだ。これと同じ型のSUVは様々な警察組織で使用している。ブラント巡査が勤務する保安官局でも同じ車種を使っている、自動車メーカーが警察用として販売しているものではあるが。被害者が間違えるのも無理はない、ましてそれっぽい服装をしていては。被害者は金を騙し取られたと言うし、早く検挙しなくては。だが焦りは禁物だ。警察官に偽装していた以上、拳銃など武器を携帯している可能性もある。ブラント巡査はディスパッチに支援要請を行い、他の保安官代理が来るのを待った。
「来たな」

支援の保安官代理は間もなく駆けつけた。ブラント巡査は通常は単独パトロールをしており、仲間の支援は欠かせない。警察官はヒーローではない、ただの人間だ。意気揚々と自分一人で被疑者をぶちのめそうとし、例え上手くいっても、それを誇る相手はいない。少なくとも仲間は「驕りだ」と彼を軽蔑するだろう。
「なるほど、確かに警察官にも見える」

ブラント巡査は被疑者の服装を見てそう思った。本職である彼からしてみれば、被疑者の服装は警察官には見えない。恐らくどこかの警備会社の服装だろう。だが警察組織に詳しくない殆どの市民の立場で考えれば、彼を警察官と誤認するのはおかしなことではない。この近辺だけでも幾つもの警察組織があるし、それぞれが別々の制服を採用している。被害者は「こういう服装の警察もある」と思ってしまったのではないだろうか。被疑者は人々のそういう意識に付けこみ、金を巻き上げたわけだ。
「司法警察職員の身分を詐称した罪で逮捕する」

ブラント巡査は本物の司法警察職員の仕事ぶりを、後ろ手の手錠で教えた。被疑者は逮捕に抵抗することも無く、ブラント巡査の逮捕手続に従う。その後ろでは、支援の保安官代理が安堵の表情を浮かべている。銃撃戦や追尾も想定されただけに、被疑者が抵抗しなかったのは幸いであった。
「じゃあな、ブラント」

支援に来た仲間がパトロールへと戻っていく。保安官局が扱う事件としては小さなものではあるが、その小さな事件への対処で死者が出る事もある。恙無く終わったことで、パトロールへ戻る仲間の足取りは軽やかだ。保安官も誰かへ弔辞を捧げたり、公務災害給付金の手続きを命じる必要も無かった。それが一番だろう。
「弁護士が来るまでは何も話さない」

ブラント巡査が事情を聞こうとしても、被疑者はふてくされた表情でそう言い、後は黙りこんだ。それならそれで良い、彼の権利だ。こちらには被害者の目撃証言もあるし、彼を有罪とするだけの証拠や証言はある。宣誓供述を取る前のミランダ告知を刑事や検事補が行った時。それでも被疑者が今の態度を崩さないか見物だ。
偽警官は留置場の檻に閉じ込められた。本物はここに被疑者を閉じ込める役割が与えられ、偽物は閉じ込められる役割が与えられている。

「じゃあな、偽警官
 こっち側に来られなくて残念だったな」


ブラント巡査は心の中でそう呟いた。結局、彼は警察官に成りたかった者なのか、それとも犯罪に都合が良いから詐称したのか、それは分からなかった。だがもし前者だとしたら、詐称するほど警察官という職業に固執した彼は愚かだ。世の中は警察官で成り立っているわけではない、社会を支える職業の一つに過ぎないのだから。大事なのは一つの職業に固執することではなく、自分が出来ることで社会に貢献すること、身を立てて自分や家族を養うこと。陸軍を除隊して保安官代理に転職した、ブラント巡査のこの信念が正しかったことを、計らずも被疑者は証明したのかも知れない。

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